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自称悲劇のヒロイン

<姫 side>

 私は悲劇のヒロインだと思う。

城の中に閉じ込められ、自由に外を歩けない毎日。

豪勢な食事に寂しい食卓。

着るものさえ自由に選べない。

こんな暮らしのどこが幸福なのだろう。

 あぁ…外で働いている人が羨ましい。

あんなにも眩しく輝いて、家族や自分のために働く……なんて美しいのだろう。

なんて自由なのだろう。

私も自由に働くことができたら…。

 着れる服も自分で選べず、遊びに行くことも許されず、働くことも許されない。

こんな私に自由はない。

もし生まれ変われるのなら、私は間違いなく平民の道を歩くだろう。

 あぁ…あの窓から見える男の人のように、私は輝いていたい。

こんな暮らしのどこに幸せがあるというの?


<男 side>

 憎い。

何で城のために俺達が働かなければならないんだ。

城の連中は何をしている?

貴族だからと云って何もしちゃいないじゃないか。

俺達をこき使い、毎日毎日働かせて。

そのくせ、自分たちは優雅な暮らしか。

俺達がどんな暮らしをしているのか知っているのか。

 憎い。

許せない。

 俺達は働きたくて働いているわけではない。

できることなら働きたくない。

楽をして暮らしたい。

 こんな辛い暮らしを押し付けられて生きた先には何があるというのだ?

何もありはしない。

ただ窶れて死ぬだけだ。

 城の連中に、必ず復讐してやる。

あの窓からこちらを見てほくそ笑む姫を殺して、城を制圧してやるんだ!


<姫 side>

 城の周りが騒がしい。

平民が城に押しかけてきているらしい。

一体何が不満なのだろう?

あんなに活き活きと輝いていたのに。

あんなに自由な生活ができたというのに。

 …あぁ、平民が城内に侵入している。

窓から見たあの男が私の部屋の扉を蹴破った。

豪快な音とともに男が部屋に入ってくる。

手には刃物。

 …あぁ、私殺されるのかな。

男が憎悪に満ちた顔で私を睨んでくる。

 何で男が怒っているかは分からないけど、私の人生は最後まで不幸だった。

ね?だから云ったでしょう?

やっぱり私は悲劇のヒロイン。


<男 side>

 俺達は城を制圧し、貴族を殺すことができた。

その中でも姫はなんと豊かな暮らしをしていたのだろう。

綺麗なドレス、豪勢な食事、広い部屋、何不自由ない暮らし。

こんなにもいい暮らしをしておいて、それなのに、俺達平民はいつも貧困に苦しんだ。

許せない。

やはり許せない。

 姫の日記帳に俺達が羨ましいなどと書かれてあったが、それでも信じることはできない。

この世界のどこに貧困を望む者がいると云うのだ。

姫め。

やはりこの窓から俺達を見て、上から下を見下ろすように、嘲笑っていたのだろう?

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